151文字の文学

日々の事々を151文字で書くブログです。

2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧

文学とは何故か

文学とは、それ自体が答えではなくて問いかけである、と確か大江健三郎氏が『新しい文学のために』という本の中で書いていた気がする。 新しいものは常に問いかけから始まるのだ。文学に何かはない、常に何故かが生まれている。そうしてそんな隙間から可能性…

一命一泊

「一名一泊」と変換しようとしたら「一命一泊」と候補に出てきた。 こんな機械仕掛けのパソコンにも情緒があるのだろうか、とそのなにか文学的な語感をしばらく味わっていた。 ひとつのいのちがひとつところに泊まっている。まるでいのちの本質へと一歩踏み…

夕日

本日の夕日は魅力的だった。 連なった山々と、厚ぼったい雲とに挟まれた夕日は、今にも眠ってしまいそうな、そんな雰囲気を帯びた目つきに見えて、そうしてゆっくりとその瞳を閉じてゆくように沈んでいった。地上では雪が、ほんとにわずかばかり降っていた。…

文章と文学の間

文章単体で、果たしてそれを文学と呼んでいいのだろうか。 詩は一行でも詩になる。そうして詩も文学なら、一文だけでも文学にはなりそうにおもえる。 けれども文章となると、ある程度の長さ、まとまりがないと文学とは言い難い感覚もある。物足りないとでも…

死者の忘れ方

夜になって、きょうが祖母の命日であることをオカンがようやく思い出した。それまで家族全員忘れていた。 もう33回忌も過ぎた。お墓も数年前新調した。仏壇には毎日父が線香をあげている。なので忘れたことは許してくれるだろう。これが死者に対する、人間…

文学とは

文学とはとても原始的だ。実質紙とペンがあれば大抵のことはなんとかなる。 むしろそのくらい簡素な方がいいのかもしれない。特別な道具も準備も必要がないのだから、普通のことを表現するのに一番適した芸術なのじゃないだろうか。 文学はシンプルであれ━━…

在庫数

アマゾンのショッピングリストにすっかり入れっぱなしの、或る一冊の本の在庫がひとつ減っていた。 そんなに誰もが読むような本ではないけれども、ぼくと同じような興味を持っているひとがいることが垣間見えて、なんだか少し嬉しかった。 残り9冊。 ぼくは…

他人らしく

「自分らしさ」ということばが呪いのように感じられるとき、ぼくは自分の憧れのひと、目標とするひと、そういったひとたちの思考や行動を見よう見真似するところから、まるでバームクーヘンを作るみたいに自分らしさを作ってみたいとおもっている。 他人らし…